まぁ、亡き王妃に似ているらしいから、お父様寄りの顔立ちをしているお兄様と似ていなくても、おかしくはないんだけど……。
ふと、後方にいる女性に目が留まった。赤褐色の髪と茶色い瞳。彼女もまた私と同じ、異質な色をしていた。
凝視し過ぎたのか、目が合った瞬間、顔を背けられた。さらに声をかけたくない、という意思表示なのか、そそくさと椅子に腰かける。
すでにお父様とお兄様が着席されていたから、無礼ではないけれど、明らかに私をよく思っていないのが伝わってきた。
「クラリーチェ」
「申し訳ありません。ですが、元々私とリュシアナが仲の良い姉妹ではなかったことを、お兄様もご存知のはずです」
「だからこれを機に、と思ってお前を連れてきたのではないか」
「仲睦まじい兄妹は、お兄様とリュシアナだけでお願いしますわ。私は次期、他国へ嫁ぐ身ですので」
ミサの話では、第一王女であるクラリーチェ・アルフェリオンは、私よりも五歳上の腹違いの姉。つまり、側室の娘ということになるのだが、そこが問題だった。
ふと、後方にいる女性に目が留まった。赤褐色の髪と茶色い瞳。彼女もまた私と同じ、異質な色をしていた。
凝視し過ぎたのか、目が合った瞬間、顔を背けられた。さらに声をかけたくない、という意思表示なのか、そそくさと椅子に腰かける。
すでにお父様とお兄様が着席されていたから、無礼ではないけれど、明らかに私をよく思っていないのが伝わってきた。
「クラリーチェ」
「申し訳ありません。ですが、元々私とリュシアナが仲の良い姉妹ではなかったことを、お兄様もご存知のはずです」
「だからこれを機に、と思ってお前を連れてきたのではないか」
「仲睦まじい兄妹は、お兄様とリュシアナだけでお願いしますわ。私は次期、他国へ嫁ぐ身ですので」
ミサの話では、第一王女であるクラリーチェ・アルフェリオンは、私よりも五歳上の腹違いの姉。つまり、側室の娘ということになるのだが、そこが問題だった。



