転生王女の私はタロットで生き延びます~護衛騎士様が過保護すぎて困ります~

「それでギクシャク……あまり身分は関係なかったと思うけど?」
「王宮勤めでありながら、恋愛下手なのは、そこが原因かと」

 何かしら。無理やりそういうことにしているように見えるんだけど。身分差、というと私もカイルと……いやいや、まだそういう関係じゃないし。って、まだって何よ!

「……皆、羨ましがっています」
「え?」
「クラリーチェ殿下の結婚も相まって、この王宮では今、あちこちで次こそは自分が、という熱気に包まれているんですよ」

 あぁ、だからカイルも影響を受けてしまったのね。ミサのことが羨ましい、と。でもカイルにお相手なんて……もしかして、いや。まだそうと決まったわけではないわ。

 だって、それこそ身分差があるでしょう? カイルの身分は知らないけれど……。