同期と私の、あと一歩の恋

私は占いで、いい順位の時は『もしかして』と期待するし、悪い時は『そんなはずはない』とスルーしたり、見なきゃよかったと思うこともある。

結局、私にとって占いは自分の都合のいいように解釈して、気分が良くなるためのツールなんだよなと思う。
当たれば信じるし、当たらなければ信じない。
人間て本当に不思議だ。

でも、なんだかんだいっても占いによって背中を押されることもあるから、つい気になって見てしまう。
現に今日は一位だし、いいことがあるかも、なんて思う単純な自分がいた。

食事を終え、洗い物を済ませてキッチンを綺麗に片づける。
ローテーブルにメイクボックスを置き、鏡を見ながらメイクを始める。
慣れた手つきでファンデーションを肌にのせていく。
肌馴染みのいいベージュピンクのリップで仕上げれば、鏡の中にはいつもの私がいた。

クローゼットの扉を開け、服を選ぶ。
アイボリーのアンサンブルニット、ひざ下丈のキャメルのフレアスカートを身に着ける。

鏡で全身をチェックし、バッグを持つと、部屋の鍵を閉めた。