同期と私の、あと一歩の恋

金曜日の朝、スマホから大音量の曲が流れてきて目を覚ます。

目覚ましのアラームに、お気に入りのアーティストの激しいロック調の曲を設定しているからだ。
手を伸ばしてそれを止めると、部屋は静寂に包まれる。

のろのろとベッドから起き上がると、寝室兼リビングを見渡す。
私の部屋は1Kだ。
部屋の奥の壁際にベッド、その足元には小さな二人がけのソファとローテーブル。
ベッドの反対側の壁際にテレビボードを置いている。

部屋がそんなに広くはないので、余計な物は置かないようにしているけど、気がつくと何かしら増えていくのはなぜだろう。

洗面所で顔を洗ってからキッチンに向かい、いつものように朝食の準備に取り掛かった。
朝食は手早くできるもので済ませている。
気分が乗れば、お弁当を作ることもあるけど。

コーヒーメーカーのスイッチを押すと、冷蔵庫を開けてお目当ての物を取り出す。
フライパンにバターを入れて弱火で熱し、溶けてきたら卵と牛乳、砂糖を混ぜた卵液を流し入れてスクランブルエッグを作る。

日によって、チーズやツナ、シラスなどの具材を混ぜて作ったりする時もある。

菜箸でかき混ぜながら火を通し、半熟になったらお皿にのせる。
そのまま使用したフライパンでベーコンを焼く。
レタスやミニトマトなどの野菜とカットフルーツもお皿に盛ってワンプレートの完成だ。