シャーペンを指の間でクルリと回す。
目の前の企画書には、バツ印とダメ出しが至る所に書き込まれている。
(アクリルキーホルダーは硬すぎる。ぬいぐるみの要素ナシ)などのダメ出しを書いた文字を眺め、ため息をつく。
こんなにアイデアで行き詰まるなんて、久しぶりだ。
広瀬紗世、二十六歳。
『ジョイントイ』子供向けの玩具やカプセルトイなどを企画・製造・販売する会社の商品企画部で働いている。
新しい玩具を考えたり、既存の商品の改良を重ねる日々。
私は、アイデアを生み出すために常にアンテナを張り巡らせていた。
待ちゆく人たちの何気ない会話、SNSで発信されるトレンドなど、日常の中に隠されているヒントから企画の種を見つけ出している。
でも、今はいい案が全く浮かばない。
手元の資料には、我が社の人気商品のひとつである、動物のぬいぐるみをモチーフにしたカプセルトイのキーホルダーが載っていた。
バッグなどにつけて持ち歩けると好評を得ている。
全五種類あり、約十センチの手のひらサイズのキーホルダーになっても、元のぬいぐるみの可愛らしさはそのままだから人気なのも頷ける。
中でも一番人気はピンクのウサギで、耳についている水色のリボンがチャームポイントだ。
私が取り組んでいるのは、このキーホルダーの新バージョンを考えること。
あれこれ思いついたことを企画書に殴り書きしても、納得できるものがなくて絶賛スランプ中。
目の前の企画書には、バツ印とダメ出しが至る所に書き込まれている。
(アクリルキーホルダーは硬すぎる。ぬいぐるみの要素ナシ)などのダメ出しを書いた文字を眺め、ため息をつく。
こんなにアイデアで行き詰まるなんて、久しぶりだ。
広瀬紗世、二十六歳。
『ジョイントイ』子供向けの玩具やカプセルトイなどを企画・製造・販売する会社の商品企画部で働いている。
新しい玩具を考えたり、既存の商品の改良を重ねる日々。
私は、アイデアを生み出すために常にアンテナを張り巡らせていた。
待ちゆく人たちの何気ない会話、SNSで発信されるトレンドなど、日常の中に隠されているヒントから企画の種を見つけ出している。
でも、今はいい案が全く浮かばない。
手元の資料には、我が社の人気商品のひとつである、動物のぬいぐるみをモチーフにしたカプセルトイのキーホルダーが載っていた。
バッグなどにつけて持ち歩けると好評を得ている。
全五種類あり、約十センチの手のひらサイズのキーホルダーになっても、元のぬいぐるみの可愛らしさはそのままだから人気なのも頷ける。
中でも一番人気はピンクのウサギで、耳についている水色のリボンがチャームポイントだ。
私が取り組んでいるのは、このキーホルダーの新バージョンを考えること。
あれこれ思いついたことを企画書に殴り書きしても、納得できるものがなくて絶賛スランプ中。



