気まぐれヒーロー





「タマ、散歩行くぞ」




立ち上がると私の手を引いて、大教室の出口へ歩き出す白鷹先輩。



「うおっ、ジローが女と手ェつないでんぞおい!!どうなってんだ、すげえなタマ!!お前マジに犬だったのかよ!!」



二足歩行の犬がいるなら、ぜひ教えていただきたい。



大はしゃぎな黒羽先輩。
そして他の人達もどやどやと、うるさかった。


この人達は、いちいち大げさな気がするんだけどな……。


……って。私、手、つないでる。
白鷹先輩と、おててをつないでいる。


うわわわわダメダメダメ!!なんでこんな自然につないじゃってんですかジローさん!!


あんた私とハイジが同じことしたら、超慌ててたじゃないですかっ!!なんですかその変わり様は!?


先輩をここまでさせるほどに、私はタマに似ているのね……。


人類であることを、全否定されたような気分だった。


それに散歩って何だろ……どこ行く気なんだろ。



っていうかヤバいじゃん。白鷹先輩と一緒に学校内なんかうろついたら、目立ちまくる!!


頭をよぎるのは、天井から吊されて女子に槍でグッサグッサと突かれる自分の姿だった。