気まぐれヒーロー




「小春!」

「ももちゃんおはよ~。一緒に学校いこ?」


可愛らしくふにゃっと頬を緩めて笑うのは、小春だった。


「うん、でも……うちまで来るなんて珍しいね。どうしたの?」


正直ビックリした。

小春が家まで私を迎えに来てくれるなんて、初めてだ。
だって小春の家は私の家とは反対方向にあるから、学校を一旦通り過ぎてここまで来なければならないのに。


「別に理由はないんだけどね。ももちゃんと行きたくなったの!!」


照れくさそうにそう口にする、小春。

なんとなく、察しがついた。
小春は、昨日のことで私に気を遣ってくれているんだ。私が落ち込んでいると思って、来てくれたんだろう。


「一緒に登校するの初めてだよね、なんか新鮮だね」

「ほんとだね!」


二人で並んで歩き出す。
いつもの通学路を、他愛ない話で笑いながら。

彼女の優しさに、何度も心の中で感謝した。