南高の前には何十台もの、ギラギラしたバイクが停められてあった。
私はバイクとか興味ないから、それぞれがなんていう車種かわからない。
とにかく、ごつくて派手な単車がゴロゴロのさばってた。
バイクが唸る重低音の迫力に、鳥肌が立つ。
車の中にいるのに……ビリビリと空気が震えているのが伝わってくる。
ライトに照らされ浮かび上がるのは、各々のバイクの持ち主だと思われる不良の男達。
その威圧感たるや凄まじく、暴走族!?今どき!?とか率直な感想を抱いてしまう。
だけど不良集団は、特攻服を身に着けてはいなかった。
大半が南高の制服と、後はいかつい服装のにーちゃん達。
一般人じゃとてもじゃないけど近寄れない、近づくことを許さない危険なオーラを放つ集団。
その集団の中心にいる、二人の男に──目を奪われた。
あれは
あの銀髪と、金髪は
白鷹次郎と黒羽大駕だ。
昼間に学校で見る、のんきな彼らじゃない。
あの獰猛な獣のような何十人もの男達を従えるのは、百獣の王の如く堂々とした佇まいの二人だった。
トップとしての
血の気の多い、野獣のような男達を束ねる者としての
“顔”だった。
「ったく、また大人数集めたもんだな」
いつの間にやら電話を終えた飛野さんが、呟いた。
“ガキ共”って、あの二人のこと?
何が起ころうとしてるの?
いわゆる、『集会』とかいうやつ!?
何始めようとしてんの!?
ドギマギしてると、銀髪と金髪がこちらに歩いてくるのが見えた。
エロキングなんかじゃない
ナマケモノでもない
見事なまでに、私に見せる“表の顔”をぶち壊してくれた二人が。
周りの男達は、タイガとジローさんに深々と頭を下げている。
ゾクゾクする。
手慣れた、キング達の振る舞いに。
“裏の顔”のまま彼らは私と飛野さんが乗る車まで来ると、当然のごとくドアを開けて車内に乗り込んできた。


