気まぐれヒーロー



お騒がせ五人衆は昼休みになっても学校中をお騒がせにしていて、あちらこちらで彼らの名前が飛び交っていた。


とは言っても飛野さんは迷子になっちゃうだけでそこまで被害を与えているわけじゃないから、お騒がせは四人かな。


「タマ……ももちゃん、みんな待ってるよ」


私の教室にやってきたオシャレヤンキーかっちゃんは、キューティースマイルで私にそう告げた。

いつものクセで、私を「タマ」と呼びそうになったみたいだった。
小春や他の人達の前ではやめてほしいと頼んだので、彼は本当の名前で呼ぼうと努力してくれてはいる。

それでもまだ慣れないのか「タマ」って言いそうになるかっちゃんに、時々ヒヤッとする。


「みんな」っていうのは、たぶんあの五人。飛野さんはいるかわかんないけど。


みんな……?みんなって全員揃ってるんだろうか。

あの大教室でヤンキーレンジャー五人が揃っているのを、私は見たことがない。

大抵は赤がいなかったり緑がいなかったり、金がいなかったりでジローさん以外は誰かが抜けていることが多い。


「ももちゃんに、とっても重大なお知らせがあるとかってハイジくんすげーワクワクしてたよ。早く行ったほうがいいかも」


と、かっちゃんはキューティーな微笑みで、とんでもないことを平然と言ってのけた。


重要なお知らせ?ハイジが私に?それもワクワクしながら!?

それって私にとっちゃ、とーっても良くないことよ!!絶対そうよ、そうに決まってる!!

だってハイジだもん、マリモ星人だもん、緑の悪魔なんだもん!!


今までにヤツがワクワクしながら、私に何か良いことしてくれたことある!?