もしも……もしもジローさんが小春を好きだって言うんなら、私の役目は終わりなんじゃないの?
恋しちゃったの?ジローさん。
女嫌いどこいっちゃったの?
それとも、小春も何かに似てたり?
けど……小春はヤンキー軍団のなかに入れられちゃったら、怯えまくって神経すり減っちゃうんじゃないだろうか。
ただでさえ男の子に慣れてないのに、こんな強烈な人達と小春は一緒にいられるんだろうか。
……その点、私って思ったよりも神経図太いのかもしれない。
不良は苦手とか怖いとかなんだかんだ言ったって、今じゃ何となく馴染んできてしまっている。白鷹ファミリーに。
私、このままでいいの!?気がついたら私もヤンキーになっちゃってたりして!?
でも髪は何色にしたらいいの!?
まだ誰も染めてない色……紫とか?
ダメだ、おばあちゃんみたいだ!!
「それじゃ行きましょうか、アネゴ」
ジローさん達の仲間入りしちゃった時の髪色について真剣に悩んでいると、おにーさん達に声をかけられ一旦思考を止めた。
え、行くってどこに?アネゴって何?イナゴの仲間?それになんで敬語なの?
ぼけっとしていると、三人のおにーさんにぐるりと囲まれた。
な、何も見えんじゃないか!壁みたいだ!
「お前ら後は頼むな。ジローの大事なコらしいからな、ちゃんと送り届けてやってくれ」
「ハイ!!」
飛野さんはおにーさん達にそう言い残して、ジローさんを連れて校舎の方へと歩いていった。
「俺の犬をどこに連れてくんだよ。俺が連れて帰るのに邪魔すんじゃねえよ」とだだっ子ジローさんは飛野さんに抵抗していたけれど、一発げんこつをもらって強引に引っ張られていった。
どうやら飛野さんがおにーさん達を呼んだのは、私達を家まで送らせるためだったらしい。


