気まぐれヒーロー




ダルそうに出ていくジローさんの背中から、目が離せなかった。



えっと……つまり、これは……小春を助けてくれるってこと?


ジローさん、私のお願い……聞いてくれるの?
魁帝のヤツらを退治してくれるの?



動いてくれた……あの、白鷹先輩が。



キングが、重い腰を上げてくれた!!タマ効果って、すごい……!!





「し、白鷹さんが……他人のために……」
「しかも相手は魁帝だぜ!?」
「信じらんねえ……俺、起きてるよな!?つねってみてくれ、叩いてくれ!!」
「ももちゃん、すげえじゃねーかオイ!!」





ジローさんが出て行った後、白鷹ファミリーのおにーさん達は顔を見合わせて口々に率直な感想を述べていた。

なかにはハイジもビックリの、ドM発言も飛び出ていた。


彼らの表情も全員が目を見開いて茫然としていて、よっぽどボスの行動に驚いているようだった。


直ぐ後には、わっと教室中が沸いて、おにーさん達の興味は私に移った。



な、なんかよくわからないけど、絶賛されている!!おにーさん達の瞳が少年みたいにキラキラ輝いている!!



不良界のことなんて私には理解できないけど、どうやら『白鷹次郎が自ら赴く』こと、それも『魁帝が相手』だということは、彼らにとっては大事件らしい。


おにーさん達の反応が、それを物語っていた。




「やってくれんじゃねーのタマちゃん。初めてじゃねえか、アイツが女の言うこと聞いたのなんてよ。あ、女じゃなかった。犬だった。ペット想いの飼い主持って幸せだなぁお前」




ニヤニヤするタイガのわざとらしいセリフも、どうせ私への仕返しのつもりなんだろう。