月白の初恋

「…………」

「…………」

「…………」

「……なあ、なんか言ってよ」

長い沈黙の末に、リアトはそう言った。

「いやぁ、生真面目だなぁって思って。
ずっとイタズラばかりしてるような王子様だと思ってたから…」

「俺だってちゃんと謝るべきことは謝るよ。
その辺はちゃんと線引いてるんだから。
あと、後半ものすごく失礼」

リアトは子供のように頬を膨らませている。

「ふふっ、そんな拗ねないで」

その日は完全拗ねモードになったリアトを宥めるのが大変だった。