月白の初恋

「リ、リアト。幽霊さん、良い人そうだよ?」

「だけど、あれが本当のことなのかは分からないよな」

「なっ!幽霊さんは泣いてるんだよ!?
そんな言い方…」

「あのな、エレ。幽霊は嘘を吐いて、同情させて、人間が油断している隙に襲うんだ。
あれはそのための嘘だよ」

リアトの目は冷たい氷のようだった。

リアトはゆっくりと瓶を振り上げた。

しかし、幽霊はその瓶をパッと奪い取った。

一瞬のことだった。

「あーあ…バレちゃったなら仕方ないや……
あなた達の命、貰いますね」

そう言った幽霊の顔は、さきほどの顔とは別人のように怖い顔をしていた。

それからは長い戦いだった。

夜が明けるまで戦っていた。

幸いなことに負傷者は出なかった。