月白の初恋

ボロボロの服に、墓石の前に座り込む姿。

それはまるで、本当の人間のようだ。

だけど、あれは幽霊だ。

兵士達には見えていないのだから。

「あれは幽霊だな。そうでしょ?エレ」

私はこくりと頷いた。

「じゃあ……」

リアトは幽霊を倒すことのできる薬の入った瓶を振り上げた。

その時だった。

「やめてください!私、幽霊だけど、被害を加えるつもりはありません!」

幽霊は涙を流しながらこちらに駆け寄る。

「私、昔、ニンゲンのお友達が居たんです!
だけど、喧嘩したまま彼女は寿命が過ぎてしまって…今日は墓参りをしていたんです」