月白の初恋

私には生まれつき不思議な力があった。

幽霊が見えるのだ。

私の住んでいた国では幽霊が暴れて様々な被害が出ていた。

そんな中幽霊の見える力を持つ者は重宝された。

普通、幽霊を見ることができるのは王族や神官など、選ばれた人のみだ。

一般人から幽霊の見える者が出たのは、私が史上初だそうだ。

私は特に王族という訳でもないし、神職の一族という訳でもない。

つまり、私はこの国にとって『例外』であり、『異端者』であるのだ。