きっと櫂も同じはずだ。自惚れではなく、それがわかる。紬を寝かしつけるために寝室へと向かう千咲に向けられた櫂の熱っぽい眼差しからも十分に伝わっていた。
そして、今も。
「千咲」
熱のこもった眼差しで見つめられ名前を呼ばれるだけで、身体の奥が熱くなる。
「おいで」
言葉に魔法が掛けられているかのように、千咲は言われるがままに彼の隣へ座った。
すると待ち侘びていたと言わんばかりに抱き寄せられ、噛みつくようなキスを贈られる。
「んっ!」
予想はしていたし、期待もしていた。けれど反射的に口を引き結んだ千咲に、櫂は「ごめん、これ以上待てないんだ」と眉間に皺を寄せた。



