「今日も一日ゾウさんと遊んでましたよ。せっかく未依が遊びに来てくれたのに、ゾウさんとずっとおままごとしてました」
「今日は未依が来てたのか。千咲はリフレッシュできた?」
「はい。楽しかったです。未依はゾウに負けた―って悔しそうでしたけど」
昼間の話をするのを、櫂は楽しそうに聞いてくれる。食事を終えた彼にコーヒーを出すと、彼は自身の隣をぽんぽんと叩いた。どうやら、隣に座ってほしいということらしい。
おずおずと千咲がそばに座ると、彼は満足そうに微笑んだ。
「そ、そういえば、未依の旦那さんが帰国するって聞きました」
「うん、やっとその目処が立ったらしい。俺のところにも電話が来たよ」
櫂もやはり承知しているらしい。それならば、未依の決意も知っているのだろうか。
「のんびりしてたら未依に逃げられるぞって言ったら、めちゃくちゃ焦ってた」
「えっ? それって⋯⋯」
「兄貴も俺も、兄弟揃ってなにやってんだかな⋯⋯」



