無邪気な笑顔を向けられ、思わず千咲も笑みが零れた。
初めの数回こそ手を繋ぐ櫂に緊張していた紬だが、回数を重ねるうちにすっかり慣れたようで、今では率先して櫂の手を引っ張り『もういっかい』と言外にせがんでいる。
「きゃー! たーい、たーいっ!」
「もう一度? よし、行くぞ」
櫂はそんな紬を愛おしそうに見つめ、何度も何度も同じ滑り台を一緒に滑ってくれた。その姿はどこからどう見ても親子そのもので、ふたりの楽しそうな様子に目頭が熱くなる。
千咲は何度も瞬きをして潤んだ瞳を誤魔化し、幸せな光景を目に焼き付けていた。
その後、園内にあるレストランでランチを取り、さらに午後も遊び尽くした。
後半は紬が千咲とも遊びたがったため、一緒にトランポリンやボールプールに行ったり、おままごとゾーンでお料理を作ったりと、とにかく施設をフル活用しようとする紬に、千咲も全力で付き合った。



