二度と恋はしないと決めたのに~フライトドクターに娘ごと愛されました~


千咲の過敏な反応をクスッと笑って流し、彼は紬を伴って受付へと向かう。

彼が事前に予約をしてくれていたため、列に並ばずに中に入れた。日曜日とあって混雑しているけれど、ベビーゾーンはまだ比較的空いているようだ。

園内は子供番組でおなじみの歌が流れていて、大人でもワクワク感を煽られる。子供はきっとなおさらだろう。

「あーっ! たーいっ!」

千咲がロッカーに荷物を預けて遊ぶ準備を整えていると、紬は一目散に滑り台目掛けて走っていく。

「あっ! 紬、待って」
「紬、ここは走らないんだぞ。一緒にゆっくり行こうな」

すかさず櫂が紬を捕まえると、紬と手を繋いでこちらを振り返った。

「付き添いの大人も滑っていいんだよな。俺が一緒に滑り台に行ってきてもいいか?」
「はい、それは大丈夫ですけど。いいんですか?」
「うん。こういう所は初めてで、紬と同じくらいワクワクしてる」
「ふふっ。じゃあお願いします」