エメラが魔界の城を出た時には、時刻は夕方ごろになっていた。
城門を出た所で立ち止まるとエメラの全身が発光し、次の瞬間には巨大な魔獣の姿に変身していた。
黒い毛並みに金色の瞳を持つ、全長5メートルほどの巨大な犬。背にはコウモリのような黒い羽根を生やしている。
この魔獣こそがエメラの本当の姿であり、希少種の魔獣『バードッグ』である。
黒い羽根を羽ばたかせて飛び立つと、エメラは魔獣界に向かって魔界の空を飛行する。
飛行すること数十分、魔獣界に着いて森の上空を飛行していると、眼下の森のどこからか数回の発砲音が聞こえた。
(これは……銃声!)
エメラは今まで、この音を何度も聞いた事がある。猟銃の発砲音だ。
(密猟者ですわね!)
魔獣のエメラは飛行を止めて、音のした方向の森の中へと降下していく。
その森の中では、一人の青年が猟銃を持った男二人に追い詰められていた。
「クク……こいつは高く売れるぜ」
「なるべく殺すな、生け捕りの方が高く売れるからな」
迫られる青年は人の姿をしているが魔獣で、体中を負傷している。何発もの銃弾が体を掠めたのだ。
その時、青年と密猟者二人の間に割り込むようにして、魔獣のエメラが森の中に降り立った。
突如、頭上から舞い降りた巨大な魔犬。魔獣の姿のエメラは密猟者を獰猛な金の瞳で睨みつける。
「う、うわぁぁ……!!ば、バードッグ!!」
最強の魔獣と言われる希少種・バードッグは密猟者の間では有名だ。
エメラの気迫だけで命の危険を察した密猟者二人は、背中を向けて一目散に走って逃げ去った。
城門を出た所で立ち止まるとエメラの全身が発光し、次の瞬間には巨大な魔獣の姿に変身していた。
黒い毛並みに金色の瞳を持つ、全長5メートルほどの巨大な犬。背にはコウモリのような黒い羽根を生やしている。
この魔獣こそがエメラの本当の姿であり、希少種の魔獣『バードッグ』である。
黒い羽根を羽ばたかせて飛び立つと、エメラは魔獣界に向かって魔界の空を飛行する。
飛行すること数十分、魔獣界に着いて森の上空を飛行していると、眼下の森のどこからか数回の発砲音が聞こえた。
(これは……銃声!)
エメラは今まで、この音を何度も聞いた事がある。猟銃の発砲音だ。
(密猟者ですわね!)
魔獣のエメラは飛行を止めて、音のした方向の森の中へと降下していく。
その森の中では、一人の青年が猟銃を持った男二人に追い詰められていた。
「クク……こいつは高く売れるぜ」
「なるべく殺すな、生け捕りの方が高く売れるからな」
迫られる青年は人の姿をしているが魔獣で、体中を負傷している。何発もの銃弾が体を掠めたのだ。
その時、青年と密猟者二人の間に割り込むようにして、魔獣のエメラが森の中に降り立った。
突如、頭上から舞い降りた巨大な魔犬。魔獣の姿のエメラは密猟者を獰猛な金の瞳で睨みつける。
「う、うわぁぁ……!!ば、バードッグ!!」
最強の魔獣と言われる希少種・バードッグは密猟者の間では有名だ。
エメラの気迫だけで命の危険を察した密猟者二人は、背中を向けて一目散に走って逃げ去った。



