「お嬢様、少し、お庭を散歩しませんか?」 自室で就寝の支度をし始めていたリディアは、突然アニスから夜の散歩に誘われ、小さく首を傾げた。 「構わないけれど、こんな時間に?」 「はい。たまにはいいではありませんか。夜の庭園も、風情がありますよ」 「……そうね。確かにそうかもしれないわ」