「ククク、どうするかって?笑わせんじゃねーよ」
「阿修羅‥?」
スル、と彼は左手の手袋を外した。
草兎くんと夷餡が笑みを浮かべているのに気付いた。
一体、お師匠にも使うな。と注意されていたものとは何なんだろうか?
私はじっと阿修羅を見つめた。
「昔と同じ‥!もっと楽しませてくれよ!!!」
「え、ちょ!?」
夷餡は阿修羅が手袋を外した瞬間、気が高ぶったのか抱えていた私を投げ出した。
さすがに私でもどうにも出来ない。
やばい‥!!
ガシッ、
「大丈夫か?水城」
「あ、阿修羅!?」
地面と衝突するかと思ったら、阿修羅が私をキャッチしてくれた。
なんて速さなんだ。
それに、後ろ髪が肩まで伸びていて、頬には紋章が刻まれている。
「あれが異鬼?笑わせてくれるじゃん」
「あの馬鹿、鷹史が知ったら‥」
カチャ、
「女を抱えたままキツいんじゃない?」
「別に平気だ。ハンデだよ、ハンデ」
阿修羅は私を抱えたまま、夷餡の攻撃を交わす。
ハンデとかじゃないでしょ!!
私は邪魔じゃないか、と言ったが返事はない。
近くで阿修羅を見るのは初めてかもしれない。
赤い瞳、凄い輝きだ。


