「菜乃花ちゃん。こんにちは」
その男性は菜乃花を見ても驚かず慣れたように話しかけている

「すみません。うちの菜乃花が。あの?あなたは?」
誰だ?あなたは?と若干不審には思ったが、菜乃花の様子を見る限り怪しい不審者には見えない
私は挨拶するつもりで普通に話しかけた

「あっ、こんにちは。僕は。。」

「瀬野君だよ。瀬野君は菜乃花の友達なの。この近くの杉並荘っていうアパートに住んでるの。変な人じゃないから安心して」
はぁ。。瀬野君。。
「って菜乃花何でこの人のアパートまで知ってるの?もしかしてママのいない間にこの人のアパートまで行ったの⁈」
私はさすがにそれは危ないと思い思わず口に出した

「ちょっ、ちょっと待ってください。僕は菜乃花ちゃんをアパートに連れ込んだりしていません。この前菜乃花ちゃんが道に迷って困っていたから、話しかけただけです。別に怪しい者じゃないので」
男性は必死に弁解している

本当だろうか?
でも嘘はついてないように感じる
「そうなんですか。それはどうもすみませんでした」
娘がご迷惑をおかけしました。と私は深々を会釈をしてお詫びした