合理主義者な外科医の激情に火がついて、愛し囲われ逃げられない

 だから、自分には余計だと判断したアイテムや演出を削り、くつろぎを重視した場を意識した。招待客の席は最初は決まっているが、フリーの椅子やソファー席も準備し、自由に移動できるようにしている。

 プロのバーテンダーによるカクテルサービスは今日の目玉だ。

 好みのカクテルやアルコールの入っていないモクテルを作ってもらい、それを片手に出席者と新郎新婦がともに語らう時間になったら素敵だと思ったのだ。

 今回は昼だが、ナイトウエディングにもぴったりの企画だろう。

(うん、締め切りギリギリまで纏めるのに苦労したけど、この案で出せて良かった)

 去年末の締め切りだったウエディングプランコンテストにはこの発想を元に企画を練りあげ、なんとか提出を間に合わせていた。あとは四か月後の結果発表を待つばかりだ。

 職場の関係者席には支配人や土谷の姿もある。他のスタッフも代わる代わるお祝いに来てくれた。

 挙式後のフラワーシャワーでは総出で祝ってくれたので、いろいろな感情があふれて泣きそうになってしまった。

 支配人とはさきほど話すことができた。『本当に良かったね。幸せに』と、手放しで喜んでくれていた。