なんとかするしかないです、と言いかけたとき、脇に置いておいたスマートフォンが小さく震える。社内用に使っているメッセージアプリの受信だった。ロック画面に浮かび上がる〝土谷敦彦〟の表示を見て、喉に冷たい石が詰まったような嫌な感覚を覚える。
(まただ)
鈴菜の結婚を言いふらした後、土谷はこうして何度もメッセージを送ってくるようになった。個人のアカウントはとっくにブロックしてあるが、登録を消せない社内のシステムを使ってくるから厄介だ。『いつお相手を連れて打ち合わせにくるのか』『早くドレスの試着をした方がいい』など嫌味満載の内容を見るたび鈴菜はどんどん追い詰められていた。
確認しなくてもわかる。今回も似たようなメッセージに違いない。
(どうして、こんなに目の敵にされるんだろう。棄てた女のことなんて放っておいてくれればいいのに)
悔しさと怒りに思わず鈴菜はギュッと目を閉じた。
(まただ)
鈴菜の結婚を言いふらした後、土谷はこうして何度もメッセージを送ってくるようになった。個人のアカウントはとっくにブロックしてあるが、登録を消せない社内のシステムを使ってくるから厄介だ。『いつお相手を連れて打ち合わせにくるのか』『早くドレスの試着をした方がいい』など嫌味満載の内容を見るたび鈴菜はどんどん追い詰められていた。
確認しなくてもわかる。今回も似たようなメッセージに違いない。
(どうして、こんなに目の敵にされるんだろう。棄てた女のことなんて放っておいてくれればいいのに)
悔しさと怒りに思わず鈴菜はギュッと目を閉じた。



