「水はさみながらゆっくり飲むんだよ」
マスターは慣れた手さばきでシェーカーを振り、ショートグラスに注ぐ。できあがったのはベースのジンに、バイオレットリキュールとレモンジュースを合わせたカクテルのブルームーン。ミステリアスなすみれ色はうっとりするほど美しい。
口に運ぶとリキュールのフローラルな香りが広がる。見た目より爽やかで飲みやすい。
(そういえば、ブルームーンのカクテル言葉ってなんだっけ)
絶妙な酸味と甘みの調和を楽しみながら鈴菜はふと考える。カクテルも花言葉のように象徴する言葉がついている。このブルームーンもそうで、以前マスターが教えてくれたフレーズが特徴的だった気がするのだが、なんだっただろう。
他の客のオーダーを聞くマスターをぼんやり眺めながら記憶をたどる。
(思い出した。たしか〝できない相談〟。……だれにも相談できない状況の今の私にはぴったりかも)
心の中で自嘲しながら、紫色の液体をさらに喉に流し込む。なんだか、頭の芯がぼんやりしてきた。
マスターは慣れた手さばきでシェーカーを振り、ショートグラスに注ぐ。できあがったのはベースのジンに、バイオレットリキュールとレモンジュースを合わせたカクテルのブルームーン。ミステリアスなすみれ色はうっとりするほど美しい。
口に運ぶとリキュールのフローラルな香りが広がる。見た目より爽やかで飲みやすい。
(そういえば、ブルームーンのカクテル言葉ってなんだっけ)
絶妙な酸味と甘みの調和を楽しみながら鈴菜はふと考える。カクテルも花言葉のように象徴する言葉がついている。このブルームーンもそうで、以前マスターが教えてくれたフレーズが特徴的だった気がするのだが、なんだっただろう。
他の客のオーダーを聞くマスターをぼんやり眺めながら記憶をたどる。
(思い出した。たしか〝できない相談〟。……だれにも相談できない状況の今の私にはぴったりかも)
心の中で自嘲しながら、紫色の液体をさらに喉に流し込む。なんだか、頭の芯がぼんやりしてきた。



