(バカバカ、なんであんな嘘ついちゃったんだろう。タイムマシンで自分の口を塞ぎに戻りたい……)
三日後、ムーンリット・アリーのいつもの席で鈴菜は打ちひしがれていた。
あの直後、鈴菜の結婚話は土谷によってゲストハウス全員に知らされた。土谷は鈴菜の結婚話は勢いで出た嘘だと見抜き、わざと広め鈴菜を追い詰めたのだ。彼の思惑通り、鈴菜は八方塞がりの状況に陥っていた。
『二月の三週目の土曜に空きがあったらから、日程仮押さえしておいたよ。あまり時間がないけどお相手と相談してみて。オフシーズンで社員割引もきくからその分新婚生活に回せるよ』
百パーセント善意の支配人にすばやく日程を押さえられてしまった。他のスタッフにも次々に祝福され、璃子にいたっては『もう、なんで教えてくれなかったんですか! でも、おめでとうございます』と涙ぐまれてしまった。罪悪感に胸をゴリゴリ削られながら、鈴菜は曖昧に笑い誤魔化すしかなかった。
結婚相手についても皆聞きたがったがうやむやにし続けている。答えられるはずがない。だって存在しないのだから。
(覆水盆に返らず、後悔先に立たず、万事休す……どうしよう)
三日後、ムーンリット・アリーのいつもの席で鈴菜は打ちひしがれていた。
あの直後、鈴菜の結婚話は土谷によってゲストハウス全員に知らされた。土谷は鈴菜の結婚話は勢いで出た嘘だと見抜き、わざと広め鈴菜を追い詰めたのだ。彼の思惑通り、鈴菜は八方塞がりの状況に陥っていた。
『二月の三週目の土曜に空きがあったらから、日程仮押さえしておいたよ。あまり時間がないけどお相手と相談してみて。オフシーズンで社員割引もきくからその分新婚生活に回せるよ』
百パーセント善意の支配人にすばやく日程を押さえられてしまった。他のスタッフにも次々に祝福され、璃子にいたっては『もう、なんで教えてくれなかったんですか! でも、おめでとうございます』と涙ぐまれてしまった。罪悪感に胸をゴリゴリ削られながら、鈴菜は曖昧に笑い誤魔化すしかなかった。
結婚相手についても皆聞きたがったがうやむやにし続けている。答えられるはずがない。だって存在しないのだから。
(覆水盆に返らず、後悔先に立たず、万事休す……どうしよう)



