だって(仮)だもの。


 私は事情を説明した。

「そういうことなら、うちのホテルが取引している花屋に、まずはお父さんから電話して頼んでみよう。承諾してもらえたら、そのあとで生徒会のメンバーから連絡して詳しい話をしなさい」

 私のお父さんは、いくつかホテルを経営している。
 お父さんのホテルにとって、花は欠かせない。
 エントランスやカウンターに始まり、中のレストランに至るまで、生花を飾るから。
 それと、結婚式をおこなうこともあって、そのときにはブーケなんかも手配する。
 だから、提携しているお花屋さんがあるのだ。

「ありがとう。でも、学校行事だから、予算はそんなにないの……」
「分かっているよ」

 お父さんの口調はやさしい。

(ここで料金をがんばってもらう代わりに、ホテル事業のほうでお花屋さんにメリットがある取引を提案するつもりなんだろうな)