だって(仮)だもの。


◻︎

「〇〇花壇、断られました」
「◻︎◻︎花店もダメでした」
「フラワーショップ△△は、その日定休日だそうです」

 生徒会室がどんよりと暗くなる。

(これは、お父さんにお願いするしかないかな)

「みんなちょっと休憩してて」

 そう言い残して、私はスマホだけを持って廊下に出た。

 ひと気がないことを確認して、発信をクリックする。

「もしもし?」

 コール音が1秒しか鳴らないうちに、取ってもらえた。

(よかった、今日は運がいい!)

 お父さんはすぐに出るか、全然出ないかのどちらか。
 両極端なのだ。

「薫子か? どうした?」
「あのね、お願いがあるの。もうすぐ私の高校でプロムがあるでしょ? それで今、お花屋さんを探してて」
「ああ、やっぱり寛太郎くんのブートニアを作りたくなったんだな?」
「違うの! そうじゃなくて……」