だって(仮)だもの。


 生徒会長が話をするって、と伝言ゲームのように、みんなが伝え合っていく。
 水を張ったボウルの中心から波紋が広がるように。
 そうして講堂の隅まで行き渡ると、静まり返った。

 寛太郎はもう一度声を張る。

「今夜は運よく晴れてるから、グラウンドに移動しよう。講堂の中よりも星空の下のほうが明るいはずだ。力のあるやつは、テーブルごと食事と飲み物を運んでくれ。それ以外のやつは、スマホで足下を照らしてやって」

 拍手喝采のあと、みんなテキパキと動き出す。

 グラウンドは星だけでなく、月明かりもあって、講堂よりもずっと明るかった。

 音楽はなかったものの、肩を組んで左右に体を揺らしながら校歌を歌い出す集団が現れた。
 みんなも面白がってそれに加わる。