だって(仮)だもの。


「薫子の気持ちは?」
「どうするの、どうするの?」
「どうするって……」

 期待に満ちた視線を一身に浴びて、顔が熱くなる。

「これは、ほら! 私たち生徒会長と副会長だから、何ていうか……とにかくそういうのだよ!」

(苦しいわ!)

「へえ……?」
「そういうもの……⁇」

 それでも半分くらいは誤魔化せたみたいだ。

「それよりも早く中に入ろう!」

 もう半分をうやむやにしたくて、麗華と綾乃を急かす。
 それと、寛太郎に何を考えてのことか問い質したいというのもあった。

 けれど、講堂の中へ入ってみると、すでに寛太郎は囲まれていた。

(こっそり話す隙はなさそう)

 と思っていたら、私のほうにも友達が集まってきた。
 別に張り合うつもりはないけれど、寛太郎と同じくらいの人だかりができる。