だって(仮)だもの。


「えっ⁉︎」

 何が起きたのか分からなくて、事態を把握しようと努めているうちに、手際よく手首にコサージュを巻き付けられた。
 中央に白い薔薇が配され、水色から濃い青まで様々なブルー系の花がその周りを取り囲んでいる。
 パーフェクトといってもいいほど、私が着ているネイビーのワンピースと合っていた。

「これ……」

(だからドレスの色を確認したの?)

 横を見上げた私は目を見張った。
 寛太郎の襟にも、同じ花を使ったブートニアが付いている。
 しかし、それだけではない。
 タイの色が、私のドレスとそっくりなネイビーだった。

 プロムに出席するカップルは、コサージュとブートニアを揃えることが多いが、ドレスとタイの色をそうすることも同じくらい人気だ。