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「そこで止めて!」
綾乃の代わりに、人差し指で一時停止を押す。
綾乃の両手は私の髪を押さえていて、ふさがっている。
麗華もまた、私たちの横でヘアアイロンの準備をしていた。
私たちは麗華の家に集まって、お互いのヘアアレンジをしている最中だ。
事前に希望するヘアアレンジの動画を見せ合って、イメトレは十分やったつもりだった。
でも、イメージと現実は全然別物。
私はさっき麗華の担当をして、苦戦しまくった。
動画の5倍くらい時間をかけて、どうにか82点くらいの出来(麗華はめちゃくちゃよろこんでくれたけど)。
そうして今、私のために綾乃ががんばってくれている最中だ。
「麗華、こっち来て、このピン押さえてて!」
「了解!」
ついには、ふたりがかり。
でも、ふたりは楽しそうに作業してくれている。
もちろん私も楽しいし、うれしい。
まだプロムは始まってもいないにも拘らず。



