だって(仮)だもの。


 けれど、解決してくれたのはお父さんだ。
 私はただ電話をかけて助けを求めただけ。

 でも、そう説明したところで、寛太郎の怒りは収まらないだろう。
 だから、それは言わないでおくことにした。

「それで? どんなトラブルが起こったんだ?」

 ここで寛太郎と分かり合えっこない立ち話をするより、1秒でも早くみんなにお花屋さんの件を伝えてあげたかった。

「悪いけど、もう戻りたいから」
「あっ、おい!」

 引き止めようとする寛太郎の横をすり抜けて、生徒会室の中へ滑り込む。
 それと同時に、私のことを待っていた後輩たちが声をかけてきた。

「副会長、お帰りなさい」
「お花屋さん探し、再開ですか?」

 それでも寛太郎の声は私の耳に残ったまま。
 それを無視し、落ち着かない心臓にも気づかないフリを決め込む。