星の雫 ~私の彼はヤクザの跡取り~

ー放課後。


「あー、マジだるいな、早く帰ろうぜ」

「来週からテストとか最悪だわ」


今週はテスト期間中の為、部活はなく
クラスメイト達は帰る準備をしていた。


私は教科書を鞄に直しつつも
チラッと後ろを振り向いてハルカ君の席を見れば
ハルカ君も帰る準備をしていた。


…どうしよう。
水泳の授業の時、ハルカ君の様子少しおかしかったし
話し掛けたいけど、教室にはまだ生徒が残ってるし…
人前でハルカ君に話しに行く勇気はない。


でも…このままでいいのかな。
ハルカ君をチラチラみながら挙動不審になって
迷っていれば、ハルカ君は帰る準備を終えたのか
教室から出て行こうとした。


…その瞬間に見えた横顔が何となく元気がないような、そんな気がして…私は咄嗟に鞄を持ってハルカ君を追い掛けた。