星の雫 ~私の彼はヤクザの跡取り~

今日は特に先生の指示も無く、
皆が泳いでいる姿を見学していれば


「お、木藤さんじゃん」


横の方から声を掛けられ振り向くと
そこには有馬君が立っていて…

25m泳ぎ終えたのか、彼の身体は濡れており
「暑いから水分補給しにきた」
と言いながら、私の座る所から1m程離れている水道に向かい、水を飲んでいた。


「…お疲れ様」


私が少し微笑みながら労いの言葉を伝えれば
ちょうど水道から口を離した有馬君と目が合い


「ありがと」


彼も爽やかな笑みで笑い返した。