星の雫 ~私の彼はヤクザの跡取り~

「…全部食べてくれたんだ」

私が思わずポツリと呟くように言えば
ハルカ君は一瞬何の事かと思ったのか黙っていたが
すぐに「あ、お弁当の事?」と気付くと


「当たり前だよ。だって凄く美味しかったし。
ヒカリの作ってくれたお弁当残す訳ないでしょ?
毎日食べたいくらいだよ」


そう笑顔で言ってくれたかと思えば


「あ、でもまた毎日食べたいとか言ったら
ヒカリが無理しちゃうか…。
本当に作れる時だけで良いからね」


全然気にしなくてもいいのに、
私の身体を考えてくれてか、自分の発言に焦り出し
訂正を加えたハルカ君。



そんなハルカ君の様子が可愛くて
笑みを浮かべながらふと教室に掛けられた時計を見れば


「あ…あと5分で予鈴だね」


もうすぐ昼休みが終わる時間になる事に気付いた。