星の雫 ~私の彼はヤクザの跡取り~

…ハルカ君、
私との関係の事をそんなにしっかりと考えててくれたんだ。

ハルカ君は"柏木組"という全国的でも有名な
ヤクザ組織の跡取りで、それは入学した時から
皆からどこか一目置かれる存在ではあった。


どこか威圧的なオーラを放つ切れ長の瞳。
普段は制服で隠れてはいるけど
体操服になった時に見える腕や足はかなり筋肉が付いていて…多分、いや絶対に力は相当強いのだと思う。


同級生達もハルカ君が放つ圧倒的なオーラに
最初こそはどこかよそよそしくしていたけど、
ハルカ君は誰に対しても優しくて、
皆が嫌がる委員会の係も率先してやっており…


"ヤクザの跡取り"というレッテルなんて
そんなのもうどうでも良く...


いつの間にかハルカ君の周りには
沢山の友達で溢れていた。


…そんな人気者のハルカ君が
私みたいなのを好きだなんて最初は本当に疑ったし
ハルカ君の幸せを考えたら、私といる事は相応しくないだろうと思ったけど


ハルカ君はなぜか…私から離れようとしない。


私が弱視だから同情で一緒にいてくれるのかな…
そう聞こうとした時もあったけど、
ハルカ君の口から答えを聞くのが怖くて
いつまでも聞けないでいる。