会場に到着すると、ウォーミングアップする選手達の声と熱気、床とシューズの擦れる音が絵奈と胡桃を歓迎してくれた。
「あぁ、、ママァ!二階堂さんが居たぁぁぁ!」
胡桃は泣きそうな悲鳴をあげると出来る限りコートに近寄り、二階堂選手へ熱視線を送った。
「二階堂選手頑張ってくださぁぁぁーーーーい!」
胡桃が大声でエールを送るとなんと二階堂選手がこちらを振り向き、笑顔でガッツポーズを取ってくれたのだ。
「ママぁ!に、二階堂選手がこっち向いてくれた!」
胡桃が感激に酔いしれた瞬間後ろから、胡桃と同じ年齢位の女の子が大声で叫んだ。
「パパーーー!頑張れーーー!」
二階堂の後ろからひょっこり現れてピースをしたのは、チーム最年長の上岡だ。
確か絵奈と同年代だったはず。
まさか娘も同年代だったとは。
すかさず胡桃が上岡の娘に話しかけた。
「え、上岡選手がパパなの?凄いね!!」
「うん、自慢のパパ!でもおうちでは恐竜のマネばっかりするんだよ!ガァァァー!!!」
上岡の娘は目を見開いて胡桃に恐竜のマネを披露した。
「ギャーー!ママァーーー」
あまりの迫力に驚いた胡桃は泣きそうな顔で絵奈にしがみついた。
「陽菜、やめなさい!怖がってるでしょ」
父親とは異なる男性が、低く優しい声で女の子を注意した。
「ごめんなさい、この子すぐにこうやって恐竜の真似をして人を驚かせるんです。怖かったでしょ?ごめんね?」
上岡選手の面影があるその男性に、絵奈は何か懐かしいものを感じた。この人どこかで会った事ある?
それと同時に、男性も怪訝な表情でこちらを見つめてきた。
「あれ?…大崎?」
「ええと…、どちら様でしたっけ??」
「出身中学校、将監じゃない…、ですか?」
「将監中だけど、、あれ?祐太郎君ですか?上岡選手?上岡君の親戚?」
祐太郎は軽く吹き出す。
「そう!彼、俺の弟でさ。大崎の妹と同級生なはずだよ。ウチの弟、出世したでしょ?てゆうか、その挙動不審変わってないね」
「あぁーーー、確かに上岡選手と祐太郎君、似てるわ!目元がそっくりだね!確かに名字おんなじ。上岡祐太郎君!」
突然の再会に盛り上がる母親の様子を察した胡桃は、絵奈の両手を握り懇願した。
「まって、ママって上岡選手のお兄さんとお友達なの?ねぇ、お願い、、二階堂選手のサインと、一緒に写真が撮れないかなぁ?」
「胡桃、図々しいからやめて!試合終わった後に出待ちでもしときなさい!」
「ひどい!!ママのケチ!バカ!ブス!」
見かねた陽菜が胡桃をたしなめる。
「ちょっとあなた、言いすぎじゃない?ダメだよ。ママに向かって『ブス』なんて。良いよ?陽菜の力でパパに頼んであげるから!」
「えーーー!陽菜ちゃん、優しい大好き!」
胡桃は涙目で陽菜に抱きついた。
「ほんと別に良いのに。同級生なんだしサインくらい頼んであげるよ。試合終わったらまたラインするから、聞いてもいい?」
祐太郎は特にためらいもなく絵奈とライン交換を済ませると陽菜と共に「特別席」の方へ消えていった
「あぁ、、ママァ!二階堂さんが居たぁぁぁ!」
胡桃は泣きそうな悲鳴をあげると出来る限りコートに近寄り、二階堂選手へ熱視線を送った。
「二階堂選手頑張ってくださぁぁぁーーーーい!」
胡桃が大声でエールを送るとなんと二階堂選手がこちらを振り向き、笑顔でガッツポーズを取ってくれたのだ。
「ママぁ!に、二階堂選手がこっち向いてくれた!」
胡桃が感激に酔いしれた瞬間後ろから、胡桃と同じ年齢位の女の子が大声で叫んだ。
「パパーーー!頑張れーーー!」
二階堂の後ろからひょっこり現れてピースをしたのは、チーム最年長の上岡だ。
確か絵奈と同年代だったはず。
まさか娘も同年代だったとは。
すかさず胡桃が上岡の娘に話しかけた。
「え、上岡選手がパパなの?凄いね!!」
「うん、自慢のパパ!でもおうちでは恐竜のマネばっかりするんだよ!ガァァァー!!!」
上岡の娘は目を見開いて胡桃に恐竜のマネを披露した。
「ギャーー!ママァーーー」
あまりの迫力に驚いた胡桃は泣きそうな顔で絵奈にしがみついた。
「陽菜、やめなさい!怖がってるでしょ」
父親とは異なる男性が、低く優しい声で女の子を注意した。
「ごめんなさい、この子すぐにこうやって恐竜の真似をして人を驚かせるんです。怖かったでしょ?ごめんね?」
上岡選手の面影があるその男性に、絵奈は何か懐かしいものを感じた。この人どこかで会った事ある?
それと同時に、男性も怪訝な表情でこちらを見つめてきた。
「あれ?…大崎?」
「ええと…、どちら様でしたっけ??」
「出身中学校、将監じゃない…、ですか?」
「将監中だけど、、あれ?祐太郎君ですか?上岡選手?上岡君の親戚?」
祐太郎は軽く吹き出す。
「そう!彼、俺の弟でさ。大崎の妹と同級生なはずだよ。ウチの弟、出世したでしょ?てゆうか、その挙動不審変わってないね」
「あぁーーー、確かに上岡選手と祐太郎君、似てるわ!目元がそっくりだね!確かに名字おんなじ。上岡祐太郎君!」
突然の再会に盛り上がる母親の様子を察した胡桃は、絵奈の両手を握り懇願した。
「まって、ママって上岡選手のお兄さんとお友達なの?ねぇ、お願い、、二階堂選手のサインと、一緒に写真が撮れないかなぁ?」
「胡桃、図々しいからやめて!試合終わった後に出待ちでもしときなさい!」
「ひどい!!ママのケチ!バカ!ブス!」
見かねた陽菜が胡桃をたしなめる。
「ちょっとあなた、言いすぎじゃない?ダメだよ。ママに向かって『ブス』なんて。良いよ?陽菜の力でパパに頼んであげるから!」
「えーーー!陽菜ちゃん、優しい大好き!」
胡桃は涙目で陽菜に抱きついた。
「ほんと別に良いのに。同級生なんだしサインくらい頼んであげるよ。試合終わったらまたラインするから、聞いてもいい?」
祐太郎は特にためらいもなく絵奈とライン交換を済ませると陽菜と共に「特別席」の方へ消えていった

