叶奏はある懸念があった
それは3年生が居なくなったことで部のバランスが崩壊するのではないかということだ
「本当のことにならないといいけど、」
「ん?叶奏なんか言った?」
「ううん何も言ってないよ」
「そっか了解」
深呼吸し言い始める
「これから基礎合奏を始めます」
懸念は本当のことになったちゃんとできているのであれば大きく音が出たりするはずなのだが
3年生がいた頃より3年生の分を引いたとしても大幅にできなくなっているのだ
「皆さん、気づいてる人もいると思いますが、3年生が居なくなった時よりもとてもできていません、」
やはりみんな気づいていた
「このままじゃコンサートなんてままなりません!
いくらなんでも3年生が居なくなったからってこんなではダメでしょ?」
とてもいたたまれない空気が流れる
「みんな自覚を持とうもう3年生は、いない、2年生は今3年生にかわる立場意識しましょ?1年生は来年2年生になって後輩ができるこのままじゃダメだよ?」