孤高の総帥は初めての恋に溺れる

でも、次の穂香の2連休には、穂香の実家に
挨拶に行くのを了承させられた。

交渉事が本当にうまい。

いつも碧斗に丸め込まれたり流されたりして
しまうのだ。

何時の間にか結婚するのは当たり前の状況に
なっている。

プロポーズされた覚えはないのだけれど、
碧斗の中では決定事項の様なのだ。

先日もマンションに超有名メーカーの宝石の
デザイナーがやって来て婚約指輪をデザイン
してもらうことになっていた。

碧斗は本当に嬉しそうに楽しそうに
デザイナーと話しながら穂香にどれがいいか
どんなデザインにするか決めろと言うが、
あまり宝石やアクセサリー類にも興味がない
穂香には何が何だかわからないので、碧斗の
瞳の色のブルーの宝石がいいと言っただけだ
それを言うと碧斗がしばしフリーズして
いたどうしたのかと思っていると、手を口元
に当てて横を向いているので、“碧斗さん“と
呼んでもこっちを見てくれなかった。
少し耳が赤くなっていた。

デザイナーの人は、ククッと笑っていたが、
何が可笑しいのかわからない。

穂香は石の希望だけ言うと後は
お任せにすると言った。

そして後日デザインを何個か考えてきますと
言ってその日は帰っていった。

デザイナーが帰っていくと碧斗は速攻で、
穂香を抱きしめてまだ夕方でもないのに寝室
に連れていかれて、夜まで離してもらえ
なかった。

穂香が可愛い過ぎるのが悪いと言う碧斗に
呆れてものが言えない。