孤高の総帥は初めての恋に溺れる

ダイニングには10人がゆったり座れそうな
木の温もりのあるテーブルが置いてある。
椅子は背もたれが高く同じく木目の美しい
椅子が10脚揃っている。

リビングの隅にはカウンターがRになった
バーコーナーがあって、その後ろの壁には
ワインセラーが組み込まれた棚があり
あらゆるお酒が並んでいる。

このバーカウンターもダイニングテーブルも
リビングのローテーブルも、みんな同じ種類
の木のようだ。特注品なのだろう

なので部屋に統一感があり、居心地がいい。

所々に置かれた観葉植物が部屋に自然な
安らぎをもたらしているようだ。

ドアを入って左手にドアがありその反対側
にもドアがある。

碧斗が左側が洗面バスで右側がトイレだと
教えてくれた。

碧斗はソファーに座るように穂香をスマート
にエスコートしてくれた。

穂香は呆けたようにソファーに座り込んだ。

碧斗がバーカウンターでコーヒーを入れて
くれた。お酒も進めてくれたが今は少し
頭をはっきりさせた方がいいように思えて
コーヒーをリクエストしたのだ。

碧斗はトレイにコーヒーと自分用に
白ワインをグラスに入れて持ってきて
穂香の横に座った。

碧斗は本当にワインが好きなんだなあと
コーヒーを飲みながらそんなことを
考えていた。