孤高の総帥は初めての恋に溺れる

部屋の前まで送ってくれた碧斗にお礼を
言って明日はビーチで日の出の時間に
待ち合わせをしている。

穂香は部屋に入ると、シャワーを浴びて
ベッドにダイビングして楽しかった一日に
感謝して眠りについた。

碧斗が部屋に戻るとジョナサンがドアに
寄りかかって碧斗を待っていた。

「テオ、今日は楽しい夜を過ごしたみたい
だな。顔がふやけているぞ」

「なんだよ、この４年で初めての休暇
なんだ。少々ふやけても仕方ないだろう」

「まあな、彼女の事は調べたよ。
聞きたい？」

「なんで勝手に調べたんだよ」

「そりゃあ、ラッセルグループの総帥に、
素性のわからない女は近づけられないだろ
俺がラッセル卿に大目玉食らうよ」

「入れよ。お前が知っていて俺が知らない
のは許しがたい」

ここは何時でも碧斗が来れば泊まれる
ように整えられている。

シンガポールに泊まりの仕事がある場合
は、このアイランドリゾートのこの部屋
か市内のイザベラホテルに泊まる。

今回は３日という休暇を取れたのでこの
アイランドリゾートでゆっくりとできる。

明後日は、シンガポールからロンドンに
プライベートジェットで飛ぶことになって
いる。

今、碧斗が拠点にしている東京には１週
間後にしか帰れない。