孤高の総帥は初めての恋に溺れる

「だって碧斗さんの目すごく青くて、きっと
子供のころはもっと青かったんでしょうね
深海の海のように…だからご両親は碧を
使ったんじゃないかと思いました」

「すごい洞察力だね。母がイギリス人で
瞳の色は母親譲りなんだ」

そう言って碧斗は優しく微笑んだ。

穂香は“もう心臓が持たないよ”と思い
ながら碧斗の瞳に魅入られていった。

「じゃあ、ルーレットをやろう。この台が
二人なら入れるから、まずルーレーットの
カラーチップに変えてもらおう」

「えっ、このチップじゃダメなんですか？」

「ほらルーレットは何人も一斉にかける
だろデイーラーはいくら記憶力が良くても
いちいち誰がどこに賭けたか覚えていられ
ないから、それぞれの人に違った色の
チップを渡してそれでかけてもらうんだ」

そういって碧斗はお金を１００ドル出して
チップと交換した。

穂香はここは現金なのかと財布を出そう
としたが、

「穂香はチップを買っているんだから、
それで変えて貰えばいいんだよ」

そうなのかと思い親し気に穂香と名前呼
びされたのにドキッとしながら、穂香も
１万円相当のチップを交換してもらった

碧斗は黒で穂香は紫のチップだった。

そして、碧斗は分かりやすく掛ける台の
数字などにどのような意味があって、
チップの置き方にも注意しなければいけ
ないと教えてくれた。

二つの数字にまたがっておくとその二つの
数字に賭けた事になるし４つの数字の
真ん中に置けばその４つの数字に賭けた
事になるらしい。