孤高の総帥は初めての恋に溺れる

「ジョナサン、あんな事があった後で彼女
ショッピングするつもりみたいだ。
どうなっているんだ、肝が据わりすぎ
じゃないか?」

と碧斗はジョナサンを見ながら信じられ
ないとばかりに首を振っている。

「そうですね。すごいですね」

「お前、すごいしか言ってないぞ」

と言って碧斗は久しぶりに爽快な気分に
なって大笑いした。

機内では目をキラキラさせて動き回って
いたしアイランドリゾート行のバスの中
では、無防備に可愛い顔をして碧斗の肩
に凭れて眠っていた。

そんな女の子がまさか男二人を投げ飛ば
すなんて信じられないが、でも実際に
目にして爽快な気分になってしまった。

今回のアイランドリゾートでの休日が俄然
楽しみになった碧斗だった。

一人でプールにでも行こうものならすぐに
鬱陶しい女性たちに囲まれるので、3日間
部屋で寝て過ごそうかとも思っていたが
絶対に彼女と何とか接点を持って話が
したいと意気込むのだった。

そしてボデイガードの一人に彼女がホテ
ルに帰るまでわからないように守るよう
言い付けて、イザベラホテルに向かった。