孤高の総帥は初めての恋に溺れる

そんな武庫川の祖父も1年前に亡く
なってしまった。

今は武庫川の本家には祖母と叔父の
家族が住んでいる。

そこは碧斗の両親が暮らしていた家でも
ある。

叔父には今年から叔父の会社で働いて
いる長男の翔(かける)と大学生の
長女夢野(ゆめの)がいる。

長男はラッセルグループの不動産部門
の営業部で働いている。

結構いい成績を出して、将来有望らしい。
叔父もあと3~4年は色々な部門で
経験を積ませるつもりのようだ。

翔は楽しそうに、社長の息子という立場を
気にすることなく皆に受け入れられて働い
ているようだと、ジョナサンから聞いて
いる。

二人とも碧斗を兄のように思って慕って
くれる。

一人っ子の碧斗も従弟、従妹が可愛い。

東京にいる時は武庫川家に泊まりに
行く事も多い。
儀叔母の料理も楽しみの一つなのだ。

碧斗にはジョナサンのほかにボデイガードが
2名ついている。

堂々と付いて歩くと言うよりは、付かず離れ
ず見守っていると言うスタンスだ。

碧斗も剣道、空手は習っていたので2人
位なら素手なら相手ができるが、銃を
持っていれば無理な話だ。

ボデイガードは防弾チョッキを装着して
いる。

2人一組で3交代で1日中碧斗を警備
している。

日本には日本人のボデイガードがいる。
外国人で筋骨隆々のボデイガードは日本
では浮いてしまうからだ、碧斗は目立ち
たくはない。