孤高の総帥は初めての恋に溺れる

そんなことを想いながら、長いバージン
ロードをゆっくりと父と歩いて行った。

その先に碧斗が真剣な面持ちで待って
いてくれる。

父は最初こそ緊張していたようだが、少し
したらリラックスした様で肩の力が抜けて
いた。

そして碧斗をしっかりと見据えると、

「穂香を頼みます。ちょっと我慢してしまう
癖があるので…」

と言った。それには少しびっくりしたが

「はい、わかりました。お任せ下さい」

と碧斗は父にしっかりと告げていた。

両側の席には親族と本当に親しい友人達が
座って見守ってくれている。

穂香の側には両親と妹と親戚の5人ほどと
親友達3人が座っている。

碧斗の方はラッセル家はお爺様しかいない。
でもその横にジョナサンとアーノルドが、
お爺様を守るように碧斗の両親の写真を手に
して座っている。

武庫川の方は親戚が多いらしく15名以上に
なっていた。

お爺様と親友達がハンカチで目元を抑えて
いるのを見て、穂香も涙をスーと一筋流して
しまった。

誓いのキスはちょっと長くてしょっぱい味が
した。

頬に涙が流れる瞬間を写真に撮られていた
ようで後で碧斗が世界一美しい涙だと言って
その写真を携帯の待ち受けにしたり、東京の
執務室の机に飾っていた。

これは後で知ったのだが…ニューヨークや、
シンガポール、ロンドンの執務室にはまた
別の穂香のウエデイングドレス姿の写真が
飾られていた。