孤高の総帥は初めての恋に溺れる

次の日の午後には穂香の家族と武庫川の
叔父の家族と一緒に郊外のラッセル城に
出かけた。

お城には久しぶりだと言うお爺様も一緒に
行く事になったので、ラッセル卿が
久しぶりにお城に帰って来たと言って近郊の
貴族が挨拶に訪れて、急遽お城の大広間で
小さなパーテイを開くことになってしまった。

ドレスはロンドンに置いてきてしまったので
ジョナサンがみんなのドレスやスーツを
届けてくれた。

穂香の両親は、娘がとんだ所に嫁に行く事に
なったのだと改めて知ったようで急に不安に
なったようだが、これはもう考えも及ばない
世界なのだと驚きを通り越して呆れていた

その思考回路はよく分かる。まさに穂香も
先回ロンドンに来た時に同じように感じて
あまり考えないことにしたのだから…

母は”あんた本当に大丈夫?イギリス人に
なるのよね“といって、心配していたが、
“う~ん、どうにかなるんじゃない。碧斗
さんもお爺様もすごく優しいから”
と言ったら“穂香らしいわ”と言って大笑い
していた。

うちの家族はこんな調子だから、深刻に
ならずに助かっている。

穂香の明るくてポジテイブな考え方はきっと
親から引き継いだものなのだろう。

父も妹も全然心配していない。

妹は状況がいまいちわかっていないだけかも
しれないが、パーテイやお城や碧斗さんの
国宝級のイケメンぶりをただ楽しんでいる
だけなのだろうけれど…

まあ、後で我に帰ったらしっかり話せばいい
と思っている穂香だ。

親友達にも説明しなくてはいけない。

優依は碧斗さんにも会っているし。ラッセル
グループの事も案外理解しているみたいだ
けれど、後の二人には何も話していない。

優依が落ち着いたら結婚式の前にみんなで
集まろうと言ってくれている。

その時にはいろいろと聞かれるだろうと、
今から覚悟はしている。