孤高の総帥は初めての恋に溺れる

「穂香ありがとう。嬉しいよ」

そこに突然碧斗が現れて穂香の腰を抱いて
ぴったりとくっ付いてきた。

「碧斗さんここはゲートです。みんな見て
ますよ」

穂香は慌てて碧斗から離れた。

「ミレーヌ嬢まだ懲りてないのか?これ以上
穂香に近づいて傷つけようとするなら本気で
ウインダム家を破滅に追い込むが、覚悟の上
なんだろうね。ラッセル卿からウインダム卿
に抗議が言っていると思うが、聞いていない
のか?父娘揃ってまったく常識も危機感も
ないんだな」

そう言うと携帯を取り出して

「ジョナサン、ミレーヌ嬢が穂香の仕事先
まで押しかけてきて、言いたい放題馬鹿な事
を言っているんだ。ウインダム家が関連して
いる事業とは全部手を切ってくれ、これ以上
関わりになるのはごめんだ。爺さんにも報告
しておいて欲しい。爺さんの抗議も無視され
たようだ。ラッセル卿を怒らせると恐ろしい
と知らないようだな」

それを聞いてミレーヌは蒼白になっている。

碧斗はそんなミレーヌは無視して穂香に
向き直ると

「もう終わる時間だろ?いつもの所で
待ってるから着替えておいで」

そう言って穂香を抱き寄せると穂香の頭の
てっぺんにキスを落とした。

これ以上のスキンシップを避けるため穂香は
慌ててゲートから立ち去った。

ミレーヌは口パク状態で、突然現れた碧斗に
返す言葉も無い様だった。

これでもう穂香の前には現れないだろう。