孤高の総帥は初めての恋に溺れる

今日はシンガポールのラッセル社でIT企
業の役員会とリゾートアイランドの運営の
報告を聞き、市内にあるイザベラホテルの
状況も合わせての会議内容なのだ。

一つの持ちビルにそれぞれの会社が入っ
ている為移動はエレベーターで上下する
だけなので移動時間のロスがない。

昼食をはさみ約5時間の会議を終えて、
碧斗達はやっと解放された。

各都市に秘書は2名ずつ置いているので
彼らから各企業の報告は毎日上がって
くる。

秘書として共に行動しているのはイギリ
ス人で親戚筋にあたるジョナサンだけだ

碧斗はイギリス人の母と日本人の父を
持つハーフなので、アッシュブラウンの
髪とブルーの瞳が印象的でその容姿に、
うんざりするほど女性が群がってくる。

瞳は生まれた時はもっと濃いブルーだっ
たらしくそれで父親が碧斗と名付けた。
碧斗の碧は深い青を表す。

そして母イザベラ・ラッセルの父、碧斗の
祖父がイギリス人の名前も付けろと煩く
言ったらしくテオというミドルネームも
付いている。

ジョナサンはイギリス人と言う事に誇りを
持っているので碧斗とは決して呼ばずテオと
呼ぶ。

碧斗の両親は碧斗が26歳の時出張先の
車の事故で二人とも亡くなった。

一人娘を亡くした祖父のアーサー・ラッセ
ルの落ち込み様は皆が病気になるのでは
ないかと心配したほどだった。